大阪トヨペットは、2025年1月から「学校では学べないサイエンス塾 トヨラボ」を開催しています。
トヨラボは、学校では学べない科学の楽しさを本格的に親子で学べるサイエンス教室です。
大阪トヨペットは、「トヨラボ」を通じて、次世代を担う子どもたちに科学の楽しさと可能性を届けたいと考えています。
1年を通して西淀店と中央店の2店舗でそれぞれ2ヶ月に一回定期的に開催を行い、今後はコオリの教室、ツチの教室、ミズの教室のカリキュラムをご準備しています。
1月・2月の「カゼの教室」、3月・4月の「デンキの教室」に続き、5月と6月は「ガスの教室」を開催しました。
「Co2ってほんとにわるい子?」をテーマに、ガスの性質を先生の授業と実験と通して学びます。
まず、Co2とは?と先生が尋ねると「二酸化炭素!」「温室効果ガス!」と生徒の皆さんから答えが返ってきました。二酸化炭素は重いので足元にあると答えてくれた子もいました。
温室効果ガスの濃度の上昇から地球温暖化の話になると「気温がもっと熱くなる」「北極の氷が溶ける」「白クマが困る」等の回答も飛び出し、地球温暖化への関心の高さが伺えました。
しかし地球温暖化の原因となる「Co2はほんとにわるい子」なのでしょうか?
まず、生徒の皆さんの前にカップに入った白い粉が2種類と水が配られました。
同じような粉に見えますがそれぞれの粉をよく観察すると少し違うようにも見えます。片方はザラザラ、もう一方はサラサラという意見も出てきました。果たしてこの2種類の粉は同じものなのでしょうか、それとも違うものなのでしょうか。
それぞれの粉のカップの中に水を入れます。かき混ぜながら白い粉の水の溶け方をよく観察すると、ザラザラの方は溶けずに下に残り、サラサラの方は水に溶けていきました。
さらに粉の正体を調べるために「BTB溶液」とスポイトが配られました。スポイトの使用方法を学んだあと、BTB溶液をそれぞれの粉が溶けたカップに数滴たらします。
すると、ザラザラの粉の方は黄色に変化し、サラサラの粉の方は青色に変化しました。
この変化に、参加者の皆さんや保護者の方からもおお~と声があがります。
BTB溶液は酸性・中性・アルカリ性を調べるお薬で、黄色に変化したザラザラの粉は「酸性」、青色に変化したサラサラの粉はアルカリ性ということが分かりました。
次に、黄色と青色の水溶液を混ぜてみます。
すると、混ぜた溶液の色が緑色に変化し、シュワシュワの泡が発生しました!
少しずつ混ぜてキレイな緑色になる子、一気に混ぜて泡が大量に発生にカップからあふれ出てしまう子色々ですが、シュワシュワが発生したのは皆同じのようです。
このシュワシュワの正体がCO2、二酸化炭素です!
二酸化炭素が身近な炭酸ということが分かったところで、生徒の皆さんに嬉しい実験です。なんと先生たちがカルピス・アクエリアス・リンゴジュース・紅茶などのジュースを用意してくれていました。しかし、このジュースはただ飲む用のジュースではありません。
もう一度、白い粉が二種類配られました。この粉は先ほどアルカリ性と酸性と判明したものと同じものです。この粉は食用なのでなんと舐めても大丈夫!ということで皆おそるおそるカップに手を入れて舐めてみると…各所から「酸っぱい!」いう声がたくさん上がってきました。どうやら、ザラザラの粉は異口同音に酸っぱく、サラサラの粉は酸っぱいだったり甘いだったり味がしないだったり意見が割れるようです。
ここで、先生から粉の正体が明かされます。ザラザラの粉は「クエン酸」、サラサラの粉は「重曹」でした。
さて、生徒の皆さんにはジュースが配られました。もちろんすぐに飲むのではなく、ここにクエン酸と重曹を加えます。そう、普通のジュースを炭酸ジュースにしようという実験です!
少しずつ粉を加えて変化を見る子、一気に粉を入れて大量の泡を発生させる子色々でしたが、皆オリジナルの炭酸ジュースができました。
味は「おいしい!」「酸っぱい」「おいしくない」「泡の味しかしない」などいろいろな声が聞こえてきました。いつも飲んでいる美味しい炭酸ジュースを作るのは少し難しいようですが、とても盛り上がる実験でした。
最後はガスの授業の定番、バスボム作りです。
この日3回目の粉が配布されます。中身はもちろん「クエン酸」と「重曹」です。
そこにさらにもう一つの粉が。この粉も舐めて大丈夫ということで舐めてみると「しょっぱい!」という声が聞こえてきました。この粉の正体は「塩」です。
まず、食品保存袋に配布された粉を全部入れて、振りながら混ぜます。
先生が持ってきてくれた食用色素も混ぜて、粉に色をつけていきます。
ある程度混ぜたところで、水を数回吹きかけます。
空気を抜いて食品保存袋のチャックをしめ、さらに振ったりもんだりします。すると、空気を抜いたはずの食品保存袋がすぐに空気でパンパンになりました。二酸化炭素が発生していることが分かります。
入浴剤をお風呂に入れた時のシュワシュワの正体も二酸化炭素ということが分かりました。
最後に軽く固めてバスボムの完成です。丸だったりハートにチャレンジしてみたりたくさんのカラフルなバスボムが出来上がりました。
さて、すべての実験が終わりました。
果たして「Co2はほんとにわるいこ?」なのでしょうか?
Co2は増えすぎると地球は熱くなり、地球温暖化の原因になります。でも、植物は光合成をするためにCo2を取り込んで私たちが呼吸するのに必要な酸素を放出しています。植物は人間には欠かせません。その植物は二酸化炭素が必要なのです。
ただ、地球温暖化を少しでも止めるためには、二酸化炭素の放出量を減らさなくてはいけません。そのために、電気を使い過ぎないことやリサクルできるものはリサイクルをするよう普段から意識することが大事です。
TOYOTAもハイブリッド車や電気自動車、水素をエネルギーとする燃料電池自動車の開発、販売を行っています。ショールームにも展示しているので、少しでも関心を持ってもらえると嬉しいです。
最後に学んだことを生徒さんに発表してもらいました。
積極的に発表してくれる子が多く、先生たちだけでなく保護者の方もお子様のなかなか見られない発表の様子に喜んでおられました。
「ぶくぶくのジュースが楽しかった」
「青黄青の順番に溶液を入れたら緑になって炭酸がでた」
「Co2は地球にいらないと思っていたけどいい部分があると気がつけて良かった」
「おうちで実験をやってみたい」
など、皆さん今回の授業から学んだことをたくさん発表してくれました。
実験だけでなく、レポート用紙に学んだことを記入することや、みんなの前で発表することも皆さんにとって良い経験になっていれば嬉しいです。
次回は、7月に西淀店で、8月に中央店で「コオリの教室」を実施いたします。
皆様のご参加をお待ちしております!